
伏見の水とは
京都の伏見は、神戸の灘に次ぐ日本酒生産量が2位の酒どころです。伏見のお酒がこれほどまでに有名になった理由は「水」にあります。現在は「伏見」という地名ですが、昔は「伏水」と書かれていたほどに、水の豊富な土地だったのです。
もちろん酒造りに良質な水は欠かせませんが、特に伏見の水はカリウムやカルシウムをバランス良く含む中硬水で、きめ細やかな味になると言われています。
「灘の男酒、伏見の女酒」と呼ばれる理由も、水の成分によるもので、発酵期間の違いが味に影響しています。発酵期間が比較的長く、酸が少なくなめらかで淡麗な伏見の酒に対し、ミネラル分の多い灘の水は発酵時間も短くやや酸の多い辛口の味になったようです。
伏見の発展
そして伏見のお酒が世に知られるようになったのが、安土桃山時代からです。豊臣秀吉が伏見城築城(1954年)の際に、城下町に水路を引き込むための河川大規模改修を行いました。これにより河川の港ができ、船での流通が活発になりました。
更に江戸時代には「参勤交代制」が始まり、伏見は宿場町としてにぎわい、清酒の消費も増えたことにより一躍有名になりました。しかし、1868年に起こった「鳥羽・伏見の戦い」により伏見の酒蔵は壊滅状態に陥りました。その伏見が急回復したのは1889年東海道鉄道が全線開通して以降です。これにより伏見のお酒が全国へ送られ、知名度も上がり現在の地位を築くことができました。
名水百選にも選ばれた御香宮神社の湧水「御香水」
では最初に、伏見の水のルーツを探りに、御香宮神社へ行ってみましょう。



御香宮神社へは、京阪本線の伏見桃山駅、または近鉄京都線桃山御陵前駅を降りて、東方面へ歩くと大きな鳥居があり、その先に表門があります。この御香宮神社は862年に境内から香りのよい湧水がわきだし、その水を飲むと病気がよくなったという記録があるようです。それにより時の天皇から「御香宮」との名を賜ったようです。こちらの御香水は、日本の名水百選にも選ばれており、境内の奥では容器を持参し持ち帰ることもできます。また安産祈願の神社としても有名です。
好みの酒蔵が選べる酒粕らーめん



御香宮神社を後にし、来た道を戻りアーケード商店街の中を進むと、電気店の南側の小道を入ったところに「伏水酒蔵小路」というお店があります。その中に酒粕らーめんの「門扇」があります。ほかにも伏見の18蔵のきき酒ができるお店など全部で8店舗ありいろいろな料理が楽しめます。



門扇の酒粕らーめんは8種類の酒粕から自分の好きな味が選べます。ちなみに8種類の酒粕メニューはこんな風に書かれています。上段が酒の香りが強めで、下段は弱めです。酒粕の香りがして、濃厚な旨味のある今までに食べたことのない美味しさでした。
酒どころ伏見の酒蔵をぶらり





門扇を出て南東に歩いていくと黄桜カッパカントリーがあります。ここには地ビールのレストランやお酒の有料試飲販売がある売店もあります。また道路を挟んて向かい側には酒造り記念館(入場無料)があり、自由に入ることができます。黄桜の歴代CMが放映されており、とても懐かしく自然と顔がほころんでいました。



黄桜から5分ほど歩くと月桂冠大蔵記念館に着きます。入口で600円払うとお猪口とコイン3枚がもらえます。中では酒造りの歴史についてのビデオ放映や道具の展示などがされています。また昔の井戸が残っており、入口でもらったお猪口で水を飲むことができます。


そして最後に3枚のコインで利き酒ができます。10種類のお酒の中から、自分の好きなものを選び1枚のコインで1回飲むことができます。さらに飲みたい人には有料試飲もありますので、お酒好きは楽しめると思います。


合わせて観光するなら、昔ながらの十石舟はいかがでしょうか。月桂冠大蔵記念館のすぐ近くに十石舟の船着き場があります。先にネット予約をすると確実なようですが、桜の季節は大人気ですぐに満席になるようです。運行時期も限られるので、行く前に調べてみてください。
DATA
御香宮神社 住所 :京都市伏見区御香宮門前町174 電話 :075-611-0559 営業時間:9:00~16:00(受付終了16:00) HP :http://gokounomiya.kyoto.jp/
伏水酒蔵小路 住所 :〒612-8363 京都府京都市伏見区納屋町115 電話 :075-601-2430 営業時間:月,水~日 11:30~23:00 (定休日 火曜日) HP :http://fushimi-sake-village.com/
月桂冠大蔵記念館 住所 :〒612-8043 京都府京都市伏見区南浜町247 電話 :075-623-2056 営業時間:9:30~16:30(受付は16:00まで) 休館日 :無休(2022年12月28日~2023年1月4日まで休館) 入館料 :20歳以上=600円、13歳~19歳=100円、12歳以下=無料 HP :https://www.gekkeikan.co.jp/enjoy/museum/


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